2024/1/20

飯縄山 十三仏について

 

 2023年12月26日7:00飯縄神社鳥居
朝日が鳥居の真ん中に上ってきます。この時期ならではの一枚
この景色を見るために毎週朝一で飯綱山に登っています。

 

 

こんにちは!
馬場です。

毎週登っている飯綱山について書いてみようと思います。

このような投稿を通じて、戸隠、飯綱山、また飯縄神社に行ってみようという人が一人でもいてくれると嬉しいです^^

興味がわいてしまったので、調べたことをまとめています。個人的な記録として残したい、読み返したいそんな思いでつづっています。

なにより
今から180年ほど前に建立された石仏群で、飯縄山の登山道でもある飯縄神社参道に点在している十三仏についてまとめてみました。(長野県公式観光サイトにかいてありました)

180年前に建立されたということだけでも、感慨深いです。

 

 

飯綱山概要

飯縄山(いいづなやま)は、長野市・上水内郡信濃町・飯綱町にまたがる山です。
標高1,917メートル。

飯縄山と、その支峰・霊仙寺山(れいせんじやま、1875.0m)、瑪瑙山(めのうやま、1748m)などからなる連山全体を飯縄山と呼ぶこともあるそうです。

飯縄山の山頂からは霊仙寺山、瑪瑙山へは1時間ほどで行くことが可能です。

 

飯縄山は戸隠山、黒姫山、妙高山、斑尾山とともに、北信五岳のひとつに数えられます。

 

 

山岳信仰の霊山

古くから山岳信仰の霊山であり、飯縄権現を祀り修験道場が開かれ、足利義満や管領細川氏、上杉謙信武田信玄徳川家康など武将の尊崇を得ていたようです。

 

 

忍術、剣術の修行の地

また忍術(滋賀県甲賀市の古寺の本尊は飯縄権現像と伝わる)や
剣術の修業の地(神道無念流開祖の福井嘉平は
飯縄権現への参篭により会得したと伝わる)としても知られています。

 

 神道無念流とは  「力の剣法」と言われる如く、木刀及び竹刀稽古では「略打(軽く打つこと)」を許さず、したたかに「真を打つ」渾身の一撃を一本とした点にある。

江戸三大道場ともいわれ、幕末期の江戸で高い人気を誇った3つの剣術道場。 千葉周作(北辰一刀流)の玄武館、斎藤弥九郎(神道無念流)の練兵館、桃井(もものい)春蔵(鏡新明智流)の士学館を指すます。

桂小五郎は神道無念流を学んだといわれています。

 

13体の石仏が点在

全国に多くの分社を持つ総本山である飯綱神社だが簡素な社があり、
頂上に至る登山道脇には1番の不動明王に始まる13体の石仏が点在しています。

 

飯縄山十三佛縁起

十三仏縁起
飯縄山南登山道には、13仏が格好のポイントに置かれています。この13仏をひと
つずつお参りすることにより、悩みが解消され願い事がかなうとされています。

 

それぞれの仏様は以下の通りです。

・不動明王:初七日

・釈迦如来:二七日

・文殊菩薩:三七日

・普賢菩薩:四七日

・地蔵菩薩:五七日

・弥勒菩薩:六七日

・薬師如来:七七日

・観音菩薩:百か日

・勢至菩薩:一周忌

・阿弥陀如来:三回忌

・阿閃如来:七回忌

・大日如来:十三回忌

・虚空蔵菩薩:三十三回忌

十三仏とは初七日から三十三回忌までの一三回の追善供養仏事に配当した仏・菩薩の総称です。

私たちの死後、仏様に極楽浄土への道を導いてもらうのですが、未練を残さないように、冥界に旅立てるように、正しく仏様の弟子になれるように、と七日ごとに導いてくれる仏様ということです。

七七日、いわゆる四十九日目に浄土へ行けるかどうかが決まり、百日忌、一周忌から三十三回忌には涅槃に到達できるようになるようです。

 

 

 

 

では、一人ひとりについてお伝えしていきますね。

第一 不動明王(ふどうみょうおう)

破壊と再生を司り、悪を滅する

 

「お不動さん」と呼ばれ親しまれる不動明王は、悪魔を降伏するために恐ろしい姿をされ、すべての障害を打ち砕き、おとなしく仏道に従わない者を無理矢理にでも導き救済するという役目をもっており、大日如来の化身としての使者というわけです。

その姿は、眼を怒らせ、右手に剣(宝剣(ほうけん))を持ち、左手に縄(羂索)を持つたいへん恐ろしい姿をしていますが、その心は人を救済しようとする厳しくもやさしい慈悲に満ちて「顔で怒って心で泣いて」という姿なのです。

ご利益

除災招福、戦勝、悪魔退散、修行者守護、厄除災難、国家安泰、現世利益のご利益があるとされる。また、酉年生まれ守り本尊です。酉年に生まれた人々の開運、厄除け、祈願成就を助けるといわれています。

 

第二 釈迦如来(しゃかにょらい)

仏教の開祖、釈迦を仏として敬う呼び名

 

釈迦如来は、インドの釈迦族の王子として実在しましたが、28歳で王位継承者の地位を捨て、四苦(生・老・病・死)から解放される道をもとめ、各地の先覚や修行者を訪れ、6年にわたる苦行を経てガヤー村の菩提樹の下で大悟を得て仏陀(覚者)となった仏教の始祖です。

国宝・仏涅槃図 金剛峯寺悟りを得た仏陀釈尊は、45年間インドの諸国を説法して巡り教えを広めましたが、80歳に達した釈迦は死期を悟られ、クシナーラー域外の沙羅双樹下でかけつけたお弟子達に囲まれながら最後の説法を行い、自ら頭を北にし顔を西面する横臥の姿で入寂され涅槃に入られました。

密教尊としての釈迦如来は、人々を救済し、なすべきことを成就し、煩悩を消滅し涅槃を得る大日如来の智徳をつかさどる仏です。

 

第三 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)

智慧を司る学問の神様として有名な菩薩

文殊菩薩は「三人寄れば文殊の智恵」の諺があるように、数ある中で智恵を代表する仏とされています。

文殊の智恵は、単に勉学による智識の智ばかりではありません。その「智」は、人間が日々生活をしてゆくために必要な全般の「智」のことをさすといわれています。

文殊菩薩は、独尊として祀(まつ)られ信仰されている場合も多いのですが、釈迦如来を中央にして、釈迦の智恵を受けもつ文殊を右に、慈悲の普賢を左に配した釈迦三尊と名づけられた姿の像もよくみかけます。

ご利益

智慧明瞭、学業成就のご利益があるとされています。また、卯年の守り本尊です。卯年に生まれた人々の開運、厄除け、祈願成就を助けるといわれています。

 

第四 普賢菩薩(ふけんぼさつ)

あらゆる場所に現れ、命あるものを救う慈悲を司る菩薩

普賢菩薩は、釈迦如来の慈悲行を象徴する仏として、智恵を受けもつ文殊菩薩とともに 釈迦如来の脇侍として配されることの多い仏です。

 普覧菩薩は、六波羅蜜(菩薩の修すべき六種の行)のうち、心の安定を修する行の禅定を つかさどる仏であるとされ、また、普賢菩薩の「普」は遍(あまねく)一切をさし、 「賢」は最妙の善をさすといわれ、一切にわたる最もすぐれた善を説く菩薩で、密教の大日如来 と徳を表現する金剛サッタと同体異名ともされています。
高野山霊宝館 仏に関する基礎知識:仏の種類と概要

ご利益

女性守護、修行者守護、息災延命、幸福を増やす増益のご利益があるとされています。また、辰・巳年の守り本尊です。

 

第五 地蔵菩薩(ぢぞうぼさつ)

お地蔵さまの名で有名な、すべての生命を育む大地を司る菩薩

地蔵菩薩には、仏教の始祖の仏陀が入滅された後の56億7000万年後に兜率天(とそつてん)より弥勒菩薩が救世の仏としてこの世に出現されるまで、釈迦にかわって衆生を地獄の苦しみから救済し、導こうという誓願があります。

地蔵菩薩の「地」は、土地に種子をまけば花も実も生長するように万物の生ずるところであることを表しています。また、「蔵」はそうした万物を蔵するところであるとされています。すなわち、地蔵菩薩の名前は「すべての衆生を救済する偉大な功力を蔵すること大地のごとし」という意味から地蔵と名づけられています。

日本の仏像の中で、最も多いのが地蔵菩薩で、寺院はもちろんのこと、村のはずれや町かど、田畑の片隅、お墓の入口、峠の頂上などさまざまな場所で、人々のなりわいを見守っています。数ある仏の中でも、地蔵菩薩は庶民に親しみをもって信仰されてきた仏の第一であるといえます

ご利益

無病息災、五穀豊穣、交通安全、水子祈願、安産、子授け、子供守護、先祖菩提、戦勝祈願など様々なご利益があります。

 

第六 弥勒菩薩(みろくぼさつ)

遠い未来に人々を救うことが約束されている釈迦を継ぐ者

仏陀が入滅されたのち、将来仏となってこの世にあらわれて法を説き、衆生を救う約束がなされているのが弥勒菩薩で、すでに将来仏となることが約束されていますので、菩薩ではなく「弥勒仏」ともいわれます。ただいま兜率天(とそつてん)において修行、思念中であるとされています。

しかし、その弥勒菩薩、弥勒さまが救世仏(きゅうせいぶつ)として兜率天からこの世に出現するのは、釈迦の入滅後の56億7000万年後であるとされています。残念ながら現在の我々では遭うことがかないません。

 

第七 薬師如来(やくしにょらい)

病気に苦しむ人々を助ける仏

薬師如来には、瑠璃光(るりこう)如来・医王如来の別名があります。薬師や医王の名のとおり、病を治癒する徳を表す仏で、古来、大衆から歓迎されてきた仏です。

東方の浄瑠璃光(じょうるりこう)世界の浄土の教主である薬師如来は、人々の救済のため十二の大誓願をたてていますが、その中で第七として「いかなる薬もその効がなく、いかなる医者も治癒のてだてのない病といえども、薬師如来の名を聞いたときには、必ずその病を悉除せしめるであろう」という誓願があります。薬師如来の誓願にはいずれもが死後の世のことではなく、この世に生(せい)を受けて生きている人々を護り、病などの苦しみから救済するという特徴があります。

ご利益

病気治癒(特に目病)、健康長寿、災難除去、安産祈願、現世利益

 

第八 観音菩薩(かんのんぼさつ)

観音の力を念ずれば、水難、火難といった七難のほか、貪欲(とんよく)、瞋恚(しんい)、愚痴の心から生じる三つの苦しみの毒から離脱させ、苦悩の衆生を救い喜びを与えるといわれています。

観音は、補陀落山(ふだらくせん)という浄土にあって、人間界のどこにでも姿をあらわし、三十三応現身(おうげんしん)として場所と時と状態に応じてあらゆる姿に変身して苦悩の衆生を救うとともに仏法を広められている仏さまです。

ご利益

苦難除去、現世利益、病気平癒、厄除け、開運、極楽往生などとても幅広いご利益があります。

 

第九 勢至菩薩(せいしぼさつ)

偉大な智慧の光を持つ菩薩

観音は阿弥陀如来の慈悲の部門を受けもつのに対し、勢至菩薩は智恵の部門を受けもち、阿弥陀如来の脇侍として観音菩薩とともに有名な菩薩です。勢至菩薩は、阿弥陀三尊の一尊(いっそん)として数多くお祀りされていますが、単独の仏としてお祀りされることは非常に少ないようです。

勢至菩薩は、智恵の光をもってあまねく一切を照らし、三途(さんず)(六道中の三悪道(さんあくどう))を離れさせる無上の力をもっているといわれ、また勢至菩薩が足をただ投じただけでも、三千世界や悪魔の宮殿をも震動するほどであるといわれています。

ご利益

智慧明瞭、家内安全、除災招福のご利益があるとされています。午年の人々を守る守護本尊であり、午年に生まれた人々の開運、厄除け、祈願成就を助けるともいわれています。

 

第十 阿弥陀如来(あみだにょらい)

命あるものすべてを救うべく誓いを立て、極楽浄土に導く

阿弥陀如来は、無量寿(むりょうじゅ)如来または無量光(むりょうこう)如来と漢訳されています。『無量寿経(むりょうじゅきょう)』には「諸仏の中に於いて光明最尊第一にして、この光にあう者をして一切の苦から免(まぬが)れしめる」と無量の光明の徳と無限の慈悲が説かれています。

日本では極楽浄土の思想が普及し、西方極楽浄土の教主「阿弥陀」として最も広く盛んに信仰された仏です。

特に阿弥陀如来のたてた四十八の本願のうちの往生願には、阿弥陀如来を念仏すれば、この世の生(せい)を終えても、次には西方極楽浄土の宝池の蓮花の上に往生し、如来の説法を聞きつつ、無限の生を享受して、心安らかに楽しく生活することができると約束されています。

重文・紅玻璃阿弥陀 正智院また、臨終に際して、阿弥陀如来自(みづか)ら観音・勢至の両菩薩や諸菩薩を率いて、極楽浄土から迎えに来るという来迎引接願もよく知られています。

ご利益

極楽往生、現世安穏のご利益があります。また、戌・亥年生まれ守り本尊です。

 

第十一 阿閦如来(あしゅくにょらい)

物事に動じず、迷いに打ち勝つ強い心を授ける仏

語源は「揺るぎないもの」を意味し、物事に動じず迷いに打ち勝つ強い心を授けるといわれています。阿閦如来は「大円鏡智(だいえんきょうち)」と呼ばれる智慧を具現化した仏です。「大円鏡知」は知識や経験のない純粋な心、鏡のようにありのままを映し出す清らかな心という意味を持っています。

ご利益
密教における大日如来の五つの智慧を表す五智如来の一尊で、薬師如来と同等と考えらました。そのため病気治癒、無病息災、滅罪の功徳があるといわれています。

 

第十二 大日如来(だいにちにょらい)

すべての生き物の根本となる仏

大日如来は、真言密教において一切諸仏諸尊(しょぶっしょそん)の根本仏として帰依し観想されている本尊です。

大日如来の名前は、大日の智恵の光が、昼と夜とで状態が変化する太陽の光とは比較にならないほど大きく、この世の全てのものに智恵の光をおよぼして、あまねく一切を照らし出し、また慈悲の活動が活発で不滅永遠であるところから、特に太陽である「日」に「大」を加えて「大日」と名づけられています。

ご利益

現世安穏、所願成就。また、未・申年生まれ守り本尊です。

 

第十三 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)

無限の智慧と慈悲の心を人々に与える菩薩

虚空蔵菩薩は、大日如来の福智の二徳をつかさどっている仏といわれています。一般には「智恵を授かる仏さま」として人々より信仰をあつめています。

虚空蔵菩薩の信仰は、奈良時代にはすでにさかんであったようで、若(わか)かりし弘法大師もこの菩薩を本尊とする「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」を阿波の太龍岳や土佐の室戸崎などで修行されておられます。

虚空蔵とは、虚空が広大ですべてのものを包み込み蔵しているように、無量無辺の福徳や智恵をそなえ、人々に常にこの二つの徳を与えて、諸々の願を満たす大慈大悲の菩薩といわれています。

ご利益

成績向上、記憶力増進、頭脳明晰、商売繁盛、技芸向上のご利益があります。また、丑・寅年の守り本尊です。丑・寅年に生まれた人々の開運、厄除け、祈願成就を助けるといわれています。

 

 

ちなみに

現在、日本でよく見かける仏像は、基本的に次の4種類に分けられます。

如来(にょらい)
菩薩(ぼさつ)
明王(みょうおう)
天(てん)

 

実は、一口に「仏」といってもそれぞれに決まった役割があり、序列があります。

「如来」は、
もっとも序列が高く、これは「真理を悟った人」である仏教の開祖・釈迦の姿をかたどったものです。
悟りをひらいた後の姿ですから、如来は仏像の中で位が高いとされます。

 

「菩薩」は、
「悟りを求めるもの」という意味です。最終的に「如来」になることを目標にして、修行を積んでいる途中の「修行者」のこと。仏でありながら、修行中の身なのです。

 

「明王」は、
如来の教えに従わないものを救済するために現れた仏です。救いがたい人間や生き物を調伏するために、怒りの表情「忿怒相(ふんぬそう)」で仏教の教えを説いています。

 

「天」は、
仏教に帰依した神々のことで、仏教の信仰をさまたげるものから人々を守る「護法」の役割がある仏です。自然現象を神格化した「風神」「雷神」なども「天」の仏で、他にも「四天王」や、「七福神」も「天」に含まれます。

 

 

 

 

まとめ

毎週登っている飯綱山の十三佛縁起について、知りたくなってまとめにかかりましたが、
着地点を見失ってしまいました^^;

ただ、鳥居を通るたびに一礼をして登っていましたが、これも何かしら引き付けられてしていたのではなかろうかと思っています。

個人的に私が目指したい仏さまは、
物事に動じず迷いに打ち勝つ強い心を授ける「薬師如来」、物事に動じず迷いに打ち勝つ強い心を授ける「阿閦如来」、太陽のような「大日如来」といったところでしょうか。

 

ちなみに十三仏さまには、「如来」「菩薩」「明王」という名がありますが、これについては以下を見ていただけるといいでしょう。
『十三仏』『守り本尊』とは?

こういうことを知って登るとまた飯綱山に登る楽しさが増すばかりでなく、より意味のある登山にもなることと思います。

より飯綱山を楽しく登ってください♪

この内容は随時更新していきますね。

2024年1月20日

 

 

 

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